国内におけるISO法導入の経緯
国内のカキのノロウイルス検査は一般的に厚生労働省から通知された検査方法(通知法)に準拠して検査を行います。
しかし、シンガポール輸出時の着地検疫にて通知法の検査で陰性となっていたカキから
ノロウイルスが検出される事態が発生し、カキの積戻しや廃棄処分となるケースが多発しました。
そのようなことから農林水産省より着地検疫と同精度のISO法に準拠した検査が推奨される運びとなりました。
このISO法を用いたカキのノロウイルス検査を行うことで、輸出したカキの積戻しや廃棄処分のリスクを低減させることが可能となります。
近年の輸出動向
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2023年に冷凍のカキは全世界へ330万kgにも及ぶ量が輸出されています。
日本のカキは世界で注目されており、日本で生産された生食用のカキが輸出国のオイスターバーなどで提供されることも珍しくありません。
特にシンガポールへの輸出量は2020年以降、右肩上がりに増えており2023年に冷凍カキの輸出取引国として第3位になっています。
現在はカキの人気も相まって、日本各地でシンガポールへブランドカキの輸出を行うプロジェクトが多く発足しています。 |
※財務省貿易統計よりデータを参照し作成
https://www.customs.go.jp/toukei/srch/index.htm
シンガポールの着地検疫と対応について
農林水産省 シンガポールにおけるカキの輸入検疫について 参照
サイトリンク:https://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/singapore.html
①シンガポール側のカキのノロウイルス検査
・検査頻度:冷凍カキは全ロット(積荷)に1度実施。
・1ロットあたりの検体数:積荷(1ロット)ごとに5検体程度。
・1検体あたりの量:殻付きカキ約2kg(20粒前後)を1検体とする。
②シンガポール向けに冷凍カキを輸出する際の対応
・漁協等による一般生菌数、糞便系大腸菌、腸炎ビブリオの検査により
正常性が確認されている生産海域のカキであること。
・シンガポールでは、流通上「生食用」と「加熱用」の区別はされていないため
食品衛生法における「生食用かき規格基準」を満たすこと。
・輸出業者様の責任の下、加工(冷凍)後のカキに対してシンガポール側の検査を
考慮した検査頻度、検体数等でノロウイルス検査を実施。
検査結果が陰性であることを確認して輸出することとなります。
※シンガポール側に考慮した検査とはISO法検査を指します。
検査の流れ
1. 検査のご依頼につきましては、事前に弊社問い合わせ先までご相談ください。
2. 弊社担当より詳細をご案内いたします。
3. ご依頼が決まりましたら弊社書式の検査依頼書をご同封の上、
1検体につき殻付きカキ約2kg(20個程度)を冷凍でお送りください。
4. 検体が弊社に到着次第、随時検査を行います。
5. 検査結果のご報告(和文・英文)は検体到着日より7日後となります。
(弊社休業日等ございます。詳しいご報告日はお問い合わせ時にご案内いたします。)
6. ご報告後、検査成績書原本(和文・英文各1通)をご郵送いたします。
会社の所在地(都道府県)によって担当エリアが分かれております。
お問い合わせ頂く際は、下記担当エリアの営業所にお問い合わせください。
※青森県、山形県の一部地域は担当営業所が異なる場合があります。その際は改めて担当者よりご連絡をさせて頂きます。
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