ノロウィルスについて

 ノロウイルス感染ルート ・ほとんど汚物や人から  2007年1月

ノロウイルスによる感染性胃腸炎の猛威の原因は、ほとんどが汚物の不十分な処理と ヒトからヒトへの感染である。

汚物は、普通に処理してはいけない。ノロウイルスは塩素か熱湯で消毒する必要がある。汚物を処理する場合、使い捨ての手袋・マスクなどを着用し、汚物が落ちた周辺を消毒する必要がある。たとえお酒酔いで吐いたとしても、ノロウイルスを疑い慎重すぎるぐらいの対応が必要だ。なぜなら、0.1gの汚物でも軽く千人分のウイルスがいるからである。しかもノロウイルスは二週間くらいは生きている。

不十分な処理で残ったノロウイルスは、乾燥して舞い上がり経口感染する。そして、家族に感染し、また汚物の処理を怠ると・・・・と繰り返し、ヒトからヒトへの感染が拡大していく。また、症状がない感染者が知らず知らずのうちに感染を拡大している可能性もある。

残念ながら現在、効果的な抗ウイルス剤はなく、治療は水分や栄養の補給、点滴などの対症療法しかない。

集団感染場所である飲食店・ホテル・介護施設・学校・保育園などに勤務する方々は、症状の有無にかかわらず糞便中のノロウイルス検査を行い、検査結果・陰性を確認することをお奨めする。

この大流行は恐怖であるが、手洗いを徹底し、感染予防に努めよう。

 

 ノロウイルス猛威  2006年12月

ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎が流行している。1981年の調査開始以来、1施設当たり過去最多の患者数を記録している。

全国の学校や老人施設、旅館などで患者の集団発生が続発しており、過去最大の流行になることはほぼ確実。

ノロウイルスは、カキなどの二枚貝の生食が感染原因の1つとされる。二枚貝は、海水とともに餌であるプランクトンを体内に取り込む
際に、水中にあるノロウイルスも体内(中腸腺)に蓄積する性質があるためだ。

しかし、今シーズンの養殖カキの汚染状況は昨年と大きな変化はない。感染の原因はカキの生食ではなく、ヒトからヒトへの感染がほとんどだろうとみられている。また、ノロウイルスの遺伝子変異と、昨年とは違うウイルスが出てきた可能性があるようだ。

ノロウイルスは感染力が強く、少量(数個から百個程度)で感染する。年末・年始のイベントでヒト同士の接触する機会が増え、感染が広がる可能性があるため、十分に注意が必要である。

 ノロウイルス集団感染  2006年11月

大阪府の介護療養型病院でノロウイルスの集団感染が発生し、入院中の女性患者(91)が死亡し、男性患者(79)が重体となっていることがわかった。

病院によると、感染したのは79~99歳の入院患者16人と18~55歳の看護婦、介護士4人の計20人。

今月11日、女性患者がおう吐と下痢を発症し、12日以降同病棟の患者・看護婦らが次々と発症し、14日に、吐しゃ物を肺に吸い込み呼吸不全を起こして死亡した。同日、検便からノロウイルスが検出され、原因物質が判明した。

今月10日、18歳男性介護士が、自宅で刺身を食べ腹痛と下痢を発症しており、二次汚染したとみられる。

 

 ビブリオ・バルニフィカス感染症  2006年7月

近海の魚介類を食べたことが原因とみられるビブリオ・バルニフィカス感染症で熊本県内の男性が死亡した。

今夏の大雨によって有明海や八代海の沿岸で海水の塩分濃度が低下し、菌が大量に発生したとみている。

本菌は、腸炎ビブリオやコレラ菌などと同じビブリオ科に属し、グラム陰性桿菌・通性嫌気性菌である。2~3%の濃さの塩分を好み、海岸の近くの海水中や海水と淡水が混じりあうような場所に住んでおり、海水の水温が15℃以上になると増殖する。肝硬変など重い肝臓疾患のある人や免疫力の低下している人が主に発症し、急激な発熱や壊死性筋膜炎、敗血症などを引き起こし、全身性感染を発症した場合の死亡率は約7割といわれている。健康な人が感染しても重症になることはほどんどない(下痢や腹痛を起こす場合はある)。

予防対策としては、肝臓疾患のある人は刺身などの生の魚介類を食べないようにする。また、手足に傷のある人は海に入らないようにすること。